3DビジュアルファンクショントレイナーORTeについて

【 更新日:2014/05/01 】

 3DビジュアルファンクショントレイナーORTe(以下ORTe)はOrthoptic Technologyから名付けられた機器であり、北里大学視能訓練士 半田知也氏が開発した両眼視機能検査・訓練装置である。これまで両眼視機能検査には大型弱視鏡(Synoptphore)、Hessスクリーン、Titmus stereo testが使用されていたが、ORTeは検査機能としては①両眼開放視力検査、②Hess test、③同時視検査、④融像検査、⑤立体視検査を有し、訓練機能としては①弱視訓練・斜視訓練(抑制除去訓練)、②融像訓練(輻輳・融像の増強)、③立体視訓練(動的立体視による立体感覚獲得)を併せ持つ。専用フルハイビジョン3Dモニターと効果的な両眼分離の機能を実用化した結果実現した機器である
 ORTeは検査距離を任意に設定することが可能であり、検査距離が50㎝、33㎝、25㎝にて有効斜視角はそれぞれ横28°、41°、49°、縦15°26°32°である。ORTeの利点としては、省スペースで多機能検査が出来ること、検査時間の短縮が出来ること、検査データを電子化、解析することが出来ること、また、テレビ画面を見るような感覚で直観的な応答と楽しさを持ち合わせていることが挙げられる。
 現在のところ、全国に12台本機器が導入されているが、当院でも今年1月から使用を開始し、その有用性を認識している。しかしながら、少なからず問題点と改良点もあることから、今回は当院での経験をふまえORTeの使用法の実際について紹介させて頂く。

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