第306回岩手眼科集談会

【 更新日:2013/03/27 】

小笠原 孝祐・大森 可芽里・吉田 隆司・山﨑 香苗
LASIK術後患者とエンハンスメント(LASIK追加手術)施行症例における
角膜知覚の変動についての検討

LASIK後の角膜知覚はPRKやLASEKに比し有意に低下し、その回復も遅いことが知られている。今回、LASIK後に角膜知覚が術前の閾値まで回復し、その後にエンハンスメント(LASIK追加手術)を施行した症例(19名23眼)の角膜知覚の変動について検討した結果、術後の角膜知覚低下はきわめて軽度で、早期に正常域に回復することが明らかとなった。また、角膜実質切除量の大小と角膜知覚の回復速度には有意差がみられなかった。このことは、角膜実質内知覚神経と上皮下神経との結びつきがないこと、また、上皮下神経は実質内神経の分枝ではないことを示唆するものであり、最近のMullerらの解剖組織学的研究報告を裏付けると考えられる。LASIK後は角膜知覚が低下し、エンハンスメント後では知覚が保たれている機序は、ヒンジ側からの代償性上皮下神経の再生であろうか。ヒト角膜知覚神経の分布とその再生過程についての再検討が必要と思われる。

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