第352回岩手眼科集談会抄録

【 更新日:2018/11/19 】

一般講演1

円錐角膜患者に対する当院でのカスタムメイドハードコンタクトレンズによる対応

小笠原眼科クリニック
及川 萌、小野寺 毅、小笠原 孝祐

目的:当院で円錐角膜と診断した後の対応とサンコンタクトレンズ社製のカスタムメイドハードコンタクトレンズ(以下カスタムレンズ)を処方した結果について検討した。

対象:カスタムレンズを装用している円錐角膜症例68名(男性46名、女性22名)の120眼。

方法:プラチド画像を解析し、レンズを製作する。プラチドリングのパターンから円錐角膜の程度を軽度、中等度、重度に3分類した。グレード毎にカスタムレンズの使用タイプ(通常、ツインベル、エムカーブ)を検討した。また、対象にアンケートを郵送し、当院での処方対応とその結果について評価した。

結果:全症例中通常タイプが106眼(88%)、ツインベルタイプが5眼(4%)、エムカーブタイプが9眼(8%)であった。また、カスタムレンズ装用状態についてのアンケート調査では満足47%、やや満足19%、普通19%、やや不満9%、不満6%であった。

結論:約9割の症例でカスタムレンズ(通常タイプ)の球面レンズで処方が可能であった。また、アンケート調査の結果から満足、やや満足、普通を示したのが85%であった。

一般講演2

PTK(治療的角膜切除術)の際に同時に屈折矯正を行う
PTRK(phototherapeutic refractive keratectomy)について

医療法人小笠原眼科クリニック
小笠原 孝祐、小野寺 毅、阿部 均、菊池 美佳

エキシマレーザーによる治療的角膜切除術(phototherapeutic keratectomy、以下PTK)が我が国に導入されてから20年が経過した。また、平成28年からは帯状角膜変性症ならびに顆粒状角膜変性症に対するPTKが保険適用として認められるようになった。PTKは角膜表層の混濁を除去する術式であるが、エキシマレーザー手術装置の改良とともに前眼部OCT、角膜トポグラフィーと波面センサー検査機器等の進歩が相まって、PTKは単に角膜を切除し、角膜の透明性を向上させ、矯正視力を改善するにとどまらず、最近ではPTKとともに屈折矯正を同時に行い、裸眼視力を改善させるという概念が定着し、実際に行われるようになってきた(Amano S, et al. Cornea. 2016 ; 35 : 1069-1072, Nakamura T, et al. Cornea. 2018 ; 37 : 548-553.)

当院では15年前からエキシマレーザー手術を施行してきたが、PTRKの実際についてビデオを交えて提示するとともに、その有用性について報告する。


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