多焦点眼内レンズの適応決定と術後愁訴への対応

【 更新日:2016/09/05 】

多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術は、平成20年7月に厚生労働省から先進医療として認可され、当院は平成21年12月より先進医療実施施設として承認された。現在、民間保険の先進医療特約加入者が増加しているが、眼科医側の多焦点眼内レンズ手術に対する評価にはかなりのばらつきがあると思われる。日本眼科学会社会保険委員である日本医科大学の高橋浩教授は多焦点レンズの適応基準として①眼鏡装用の頻度を減らす希望がない。②角膜乱視が一定の範囲である。③白内障以外の眼疾患を有さない。④夜間の運転の機会がない。⑤ハローなどのデメリットを理解できる。⑥保険外診療に同意する。ことを施術の条件として提示している。また、白内障術後の不満症例の頻度が単焦点よりも高いことを問題視しており、もし、保険適応に組み入れられた場合、問題症例の増加を危惧することを日本眼科医会記者懇談会にて発表している。このような考え方が主流となれば、我が国における多焦点眼内レンズ手術には歯止めがかかることも予想される。

上述した状況下において、当院における多焦点眼内レンズについての適応決定と術後愁訴への対応の実際について紹介するとともに、平成28年6月末までに当院で手術を施行した180名326眼の経験をもとにAMO社製テクニスマルチフォーカル®(ZMA00、ZMB00)(+4.0D加入)に的を絞り主な論点についての考察を行ってみたい。

前のページへは、ブラウザの戻るボタンでお戻りください。

TOPへ