第5回眼鏡について考える会特別講演抄録

【 更新日:2014/07/02 】

オルソケラトロジーによる近視抑制効果の理論と可能性

南城眼科院長 福本 光樹 先生

疫学調査により近視の有病率には人種差があり、黒人より白人に多く、更に日本人を含めたアジア人に多いことが報告されている。一般的に近視が眼疾患であるという認識は薄く、また眼鏡などの矯正用具で矯正できればいいと思われがちである。しかし強度近視眼においては矯正視力が低下することもあり、また緑内障や白内障などの他疾患を合併しやすい。

近年超音波や光干渉断層計など技術の進歩により、眼球全体の形状や詳細な断層形状まで計測可能となり、近視眼における形態異常も近視進行の一因と考えられるようになった。特に学童期における眼軸長の伸展が遺伝因子だけでなく環境因子による網膜後方へのデフォーカスによって促進されると考えられている。そのため他の屈折矯正法に比べて眼軸長伸展抑制効果があると報告されているオルソケラトロジーレンズが本来の裸眼で生活できるという目的だけでなく近視の進行抑制という意味で注目されるようになってきた。

日本国内においても2009年にオルソケラトロジーレンズが認可され、現在3社のオルソケラトロジーレンズが使用されている。

そこで、今回はまず各社のレンズの特徴と、我々が処方している東レ社素材を使用したUV社製ブレスオーコレクトの複数施設における有効性と安全性の結果を報告する。また近視進行抑制効果を期待して使用希望者の低年齢化を認めるようになっており、南青山アイクリニックにおける現状を報告する。最後にオルソケラトロジーによる眼軸長伸展抑制効果について考察するとともに近視抑制眼鏡との相違についても考察する。

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