平成11年6月号(№44) 学校健診について

【 更新日:1999/06/01 】

学校健診を有効なものとするためには検診後の対処が大切であることは言うまでもありません。従って学校から検診後の通知書(事後通知書)を渡された場合は是非眼科専門医を受診し適切な指導を受けて頂きたいと思います。岩手県眼科医会では、検診後の事後通知書の統一化に取り組み、盛岡市を中心に平成7年度から統一用紙の使用を実施しており、検診後の受診率は70%(統一前は30%~40%)と確実に向上していますが、未受診者がかなりいることも事実です。以下に検診結果についてのポイントを記したいと思います。

1.外眼部疾患

①アレルギー性結膜炎には季節性のもの(花粉症)と季節に関係ない通年性のものがありますので、それぞれの症状に応じた点眼治療を中心とした指導を受けて下さい。伝染性はありませんのでプールに入ることは可能ですが、症状がある場合には点眼治療を行うとともにゴーグルの使用を勧めます。消毒用の塩素が刺激になり、アレルギー症状を増悪させるからです。
 ②低学年の子供さんに多いのですが、内反症(さかさまつげ)という診断や通知を受けた場合には、手術による治療が必要な場合もありますので、是非眼科を受診して下さい。

2.視力について

①視力測定B以下の通知を受けた場合は、屈折の精密検査を受けてほしいものです。特に禁止の早期発見、進行防止に大切だからです。
 ②メガネ視力が不良な場合は、学業に支障が生じますし、目への負担も大きくなりますので、眼科医からの適切な度数の処方を受けて下さい。また、メガネの使用の目安と方法についても相談して下さい。大まかには、近視の場合3年生までは両眼で0.5、4年生以上では0.7の視力が必要です。常にメガネの使用が必要と言われながらかけないでいる児童が目立つのが現状です。
 ③遠視や弱視で眼科に通院している方は、専門医の指示を守り、定期的なチェックを必ず受けて下さい。メガネを新しくしなければならないのに放置している子供さんを少なからず見かけます。

3.色覚異常について

平成7年度の法改正により、色覚検査は小学校4年生の1回のみとなりました。これは、色覚異常があっても社会的制約が緩和されていることに起因しています。しかし、色盲、色弱の子供さんの色の見え方は明らかに異なり、周囲の理解も必要ですので、何か心配や疑問な点があれば、養護教諭の先生を通じ校医に相談して下さい。ちなみに色覚異常者の頻度は男子で約5%、女子は男子の約10分の1です。女子に少ない理由や遺伝についても今のうちに理解をしておくべきでしょう。

4.眼位について

斜視については、就学前に診断を受けて治療を行っている方がほとんどですが、主治医の先生の指導を受けた経過について担任の先生へお知らせしておくべきと考えます。また、不同視弱視(ほとんどが遠視)は外見上分からないため、入学後に発見されることも稀ではありませんが、年齢が上になるにつれて治療効果が期待できなくなりますので、1年生の子供さんで視力の左右差を指摘された場合は、ぜひ精密検査を受けてほしいものです。

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