治療的角膜切除術(PTK)
【 更新日:2024/01/09 】
この手術は、エキシマレーザーという紫外光のレーザーで角膜の混濁した部分を削り取り、角膜の透明性を向上させ視力の改善を目指す治療法です。
角膜の表層を直径6mm前後、深さ0.1~0.15mmの範囲で削ります。 濁りが角膜の中層に及んでいる場合は限界がありますが、表層の濁りであれば視力の向上がのぞめます。
<顆粒状角膜変性症>
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手術前 | 手術後 |
エキシマレーザーを利用した治療的角膜切除術の保険適用については、これまでいろいろな制約がありましたが、当院が厚労省に義務付けられた施設基準を満たしたことから、平成28年11月より帯状角膜変性症ならびに角膜ジストロフィー(顆粒状角膜変性等)を保険で治療出来るようになりました。一人でも多くの皆様のお役に立てば幸いに思います。
合併症について
遠視化 | 術前の屈折値によっては術後に遠視になる可能性がありますが、最近のレーザー 技術の向上により遠視化抑制モードにより最小限に抑えることが可能となっています。 また、術前に遠視がある場合や遠視化が予想される場合には、遠視矯正モードにて その分を一緒に矯正することが可能になっています。 |
疼痛 | 角膜の神経は敏感な為術後に痛みが生じます。痛みを軽減する為、術後数日間は ソフトコンタクトレンズの装用を行い、痛み止めが必要なこともあります。 |
眼圧上昇 | 術後に使用する炎症を抑える点眼薬の影響で、眼圧が上昇することがあります。 |
羞明感 | 術後にまぶしさを感じることがあります。 |
角膜感染症 | 傷口から細菌が侵入すると、非常に稀ですが感染症を起こすことがあります。 (現在まで当院では経験はありません。) |
<再手術について>
術後濁りが残ることがあります。その場合再手術で視力の向上が見込まれる場合、レーザーの再照射を考慮します。また眼の状態もしくは角膜の厚さによっては再手術が行えない場合があります。
手術までの流れ
手術前 | 術前検査 (視力検査・眼圧測定・角膜形状解析・角膜厚測定・細隙灯顕微鏡検査) 支払方法の確認 術前点眼の指導 同意書 |
手術 | 手術は点眼麻酔のみで行います。 レーザー照射中は固視灯(赤い光)を見て頂きます。 術後点眼の指導 保護用メガネ・保護用眼帯 |
手術後 | 術後上皮が再生し安定するまでは、医師が指定した日に通院が必要です。 その後は医師の指示に従い通院していただきます。 また、見え方が急に変化したり、何か異常を感じた場合は、 決められた検査日以外でもいつでも受診して下さい。 |
手術費用と支払方法
・帯状角膜変性、角膜ジストロフィー(顆粒状角膜変性等)は保険診療の適応になります。
・保険診療の場合は、術後、受付でのお支払いとなります(3割負担で3万円です)。
・保険診療適応外疾患の治療の場合は自由診療となり、下記のいずれかの方法で10万円(税込)をお支払い頂くことになります。
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