平成16年11月号(No.64) 第45回日本視能矯正学会
10月23、24日の2日間、盛岡市民文化ホール(マリオス)にて第45回日本視能矯正学会が開催され、全国から医師や視能訓練士など約840名が参加し盛大に行われました。当院からは院長、副院長、視能訓練士3名が参加しました。地元盛岡市での開催ということで、私たちは学会運営のお手伝いもさせて頂きました。
学会は「健診」「視野」「視機能」「屈折」「両眼視」の5つのセッションに分かれ、「屈折」では当院視能訓練士主任の高野が『レーシック術後のリグレッションの要因』について発表しました。
私が印象に残ったことは、「3歳児健診で異常を指摘されなかった視力不良例について」の発表です。3歳児健診の視力検査は家庭での検査に一任されているところがあり、家庭での検査で上手にできなくてもまだ小さいから理解できていないだけかもしれないということで、問診票の記入をあいまいにしてしまい疾患を見逃す可能性があるようです。また、就学後も眼科検診にて眼科受診の用紙が配布されたにも関わらず受診せずに、大きくなってから弱視が発見された例が実際に当院でもありました。小児の場合は、早期発見、早期治療がとても重要になります。3歳児健診時、家庭で上手に検査ができなかった場合、小さいからできないと決めつけず、保健センターなどで行われる二次健診でそのことをお話することも大切ですし、家庭で少しでも気になる症状があれば、遠慮せずにアンケート用紙へ記入することをお勧めします。
視能訓練士1年目、日々勉強中の身ですが、今回初めて全国レベルの学会に参加し、その会の大きさに圧倒され戸惑うこともありましたが、多くのことを学び得ることができました。また、スタッフとしての参加はとても良い経験となりました。この2日間で得たことを無駄にしないよう、これからも努力していきたいと思います。
(第45回日本視能矯正学会プログラム・当院視能訓練士の抄録はこちらから)
視能訓練士 渡部 直美