平成23年9月号(No.92) 緑内障について
【 更新日:2011/09/01 】
見える範囲が徐々に狭くなり、放置すると失明してしまう…それが緑内障です。
眼は上下左右に動き、両眼が互いの視野を補い合っています。そのため視野が狭くなったことに自分自身では気付きにくく、見づらさを自覚したときには症状がかなり進行していることがあり、注意が必要です。 見づらいと気づいてから治療して元に戻る眼の病気もありますが、緑内障はそうではありません。病気に気づいた時点での眼の機能を維持することが、今できる緑内障の治療です。そこで、早期発見、早期治療が極めて大切になります。
しかし、緑内障を必要以上に恐れることはありません。多くの患者さんが点眼治療をしながら社会生活を問題なく送っています。緑内障患者さんの約9割は検診等で偶然見つかっています。気づかないうちに症状を進行させないためにも、40歳以上方は年に1回、定期健康診断や眼科検診を受けましょう。
<緑内障で気をつけるべきポイント>
◆40歳以上の方の約20人に1人は緑内障(多治見緑内障疫学調査)
◆特に高齢の方、近視の強い方、家族・親戚で緑内障にかかっている人がいる方は緑内障の割合が高い
◆塗り薬や内服でステロイドを処方されている方は眼圧チェックを
◆他の診療科にかかっている場合、緑内障であることをその科の医師に伝える(緑内障の場合、使えない薬があるため)
◆“見づらいのは年のせい、悪くなったときに医者に行けば良い”というような自己判断は禁物。積極的に受診を