緑内障と風邪薬、向精神薬、鎮痙薬、抗ヒスタミン薬
【 更新日:2015/12/21 】
眼科を開業していて、薬局からの問い合わせで最も多い内容は、緑内障の患者さんに対する向精神薬、鎮痙薬、抗ヒスタミン薬の処方に関することです。なぜなら、抗コリン作用を持っているほとんどの薬は緑内障に対し禁忌とされているからです。緑内障には開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障がありますが、急性緑内障発作が誘発される可能性があるのは後者のみです。また、その緑内障患者さんに占める割合は少なく、すでにレーザー虹彩切除術という急性発作の予防処置(2000年に皇后陛下も受けられた)が済んでいる場合も多いのです。添付文書に閉塞隅角緑内障と明記されていない現状では、禁忌でない場合もあるということは的を得ていると思います。