眼瞼痙攣・片側顔面痙攣とは
自分の意思に関係なく、両目のまわりの筋肉が勝手にけいれんし、目が開けにくくなる病気です。眼瞼けいれんの症状は目に現れますが、原因は目やまぶたにあるのではなく、脳内から正しい指令が伝わらず、目の開閉がうまく機能しなくなるものです。
中高年の女性に多くみられます。
眼瞼けいれんは、50~70歳代の、特に女性に多くみられる病気です。また、女性のかかる割合は、男性の約2倍と言われています。 眼瞼けいれんは、パソコンなどで目をよく使う方だけでなく、普通に生活している方にも多い病気です。
眼瞼けいれんの主な症状
初期にはまぶしい、目をつぶっていた方が楽、目が乾く、目がショボショボするなど多様で、 ドライアイと似通った症状がみられます。進行すると自分の意思で目を開けようとしても、目を開けられなくなり、手を使って開けなければならない場合もあります。
初期にはドライアイと似通った症状がみられます。
76人を対象、重複あり(若倉雅登:誤診だらけの眼瞼痙攣.眼科45:1975-1981,2003.改変)
症状が進行すると、まぶたが開かなくなり目が見えない状態になります。
目の違和感、諦めていませんか?下記項目にあてはまるものがあったら一度医師にご相談下さい。
□ ドライアイの治療を受けても治らない
□ 更年期の症状だとあきらめている
□ 目が開けづらいので外出をひかえている
□ まぶしくて帽子やめがねが手放せない
□ 市販の目薬ではあまりよくならない
眼瞼けいれんが疑われる場合
軽くて歯切れのよいまばたきができているか、目を開けるのに困難はないかをまばたきテストで診断します。さらに、患者さんの訴え以外の病気を見落とさないように、目の検査(視力、目の表面をみる検査など)やドライアイと似ている場合もありますのでドライアイの検査も行います。眼瞼けいれんは、脳内から正しい指令が伝わらず、目の開閉がうまく機能しなくなるものです。普通のCTやMRI検査では異常はみつかりません。
片側顔面けいれんが疑われる場合
ピクピクが出やすい状態を誘発させて観察することで、診断ができます。さらに脳内の血管が顔面神経を圧迫している状態はないか、けいれんを起こす別の脳の病気はないかなどを調べるために、頭部のCTやMRI検査を行います。