平成21年7月号(No.84) 眼内レンズを知っていますか?

【 更新日:2009/07/01 】

遠くも近くも良く見える遠近両用(多焦点)眼内レンズを知っていますか?

白内障とは、加齢により水晶体がにごり、次第に見えにくくなる病気です。白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、その代わりに眼内レンズを入れる手術です。白内障手術は進歩し、手術中の合併症や手術後の炎症の程度も低くなり、現在では、国内で年間約100万件の手術が行われ、多くの方が手術による恩恵を受けておられます。
 白内障の手術は、濁った水晶体を超音波で細かく砕いて取り除き眼内レンズを目の中に挿入します。健康保険にて行う通常の白内障手術では、「単焦点眼内レンズ」を使用します。「単焦点眼内レンズ」では、ピントの合うところが1ヵ所なので、遠くにあわせると近いところは見えません。ですから、術後に近くのものを見るときには、かならず老眼鏡が必要になります。
 最近の光学技術の発達により、この眼内レンズを遠近両用にすることが可能になりました。「遠近両用眼内レンズ(多焦点眼内レンズ)」を使えば、日常生活においてはメガネを使わずに遠くから近くまで見ることができます。ただし、長時間の読書や長距離の運転などの場合には、その時だけメガネが必要になる場合もありますが、普段の生活の中では、ほとんどメガネなしで過ごすことができます。
 この「遠近両用眼内レンズ」は、昨年2月に厚生労働省から先進医療として認可を受けていますが、健康保険の対象になっていません。費用は片眼で40万円、両眼で70万円かかります。手術の内容は、通常の白内障手術と変わりませんが、使用する眼内レンズが高額で健康保険の適応外なため、費用全てが自費での診療になります。尚、費用には手術料、入院費、術後1ヶ月間の検査、薬代の全てが含まれています。
 費用は高額ですが、メガネから解放される生活はとても快適であり、この手術は非常に高い満足が得られることが明らかになっています。

術後成績

院では平成20年8月から「多焦点眼内レンズ挿入手術」を開始し、現在まで13名24眼に手術を行わせて頂きました。術後は、とても満足が20%、満足が80%という回答を得ております。詳しい手術結果につきましては、当院のホームページをご覧になって頂ければ幸いです。また、「遠近両用眼内レンズ手術」について詳しくお知りになりたい方は、当院受付あるいはフリーダイヤル0120-312524にお問い合わせ下さい。

診療時間変更について

当院の受付開始時間を以前より30分繰り上げ8時からとし、診療開始を8時30分からと致しました。それに伴い、(月)・(水)・(金)・(土)の午前の受付終了が12時となっておりますので、お間違いのないよう何卒宜しくお願い申し上げます。尚、午後の診療に関しましては、従来と変わらず午後2時から5時30分までの受付となっております。


TOPへ